去年の夏俺は死ぬほど精神が不調で路上で死ぬほど酒飲んではぶっ倒れ、挙句家族に酒も禁じられ毎日発狂しながら夏をぶっ倒れていた。
今年の夏は早い。
6月だというのに雨などほとんど降ることはなく、日々30℃超えの空気が身を突き刺す。
エアコンを解禁するかどうかなどという悩みはとうの昔に燃やされた。
昼間はまず外に出たくない。
でもこの理由はただ暑いからってだけ。
夏の夜、外に出て気付いた。
俺はもうこの匂いが嫌いだ。
空気がクソ熱い太陽に焼かれて燃え切った後の灰のような匂い。
夏の風情を感じるというのもまあ間違いではないが、それより今年の俺の頭には去年のトラウマがしっかりとこびりついている。
というかそもそもよく考えたら俺は毎年夏にメンタルを崩しがちだ。
夏の暑さでシンプルに体調が悪くなるのはもちろん原因の一つだが、なんかこの日の長さと高さに俺の体はあまり適合していないのかもしれない。
10月頃のだんだん冷え込んできて暗くなっていく雰囲気は本当に好き。
そこから冬は体調も良いし精神的にも毎年まあまあ元気。まあ今年は骨折とコロナあったけど。
夏の夜に外でダラダラしてるのは割と好きだったんだけど、そんなものも去年の悪い記憶に上書きされてしまいそうになっている。
これからの夏は夜も嫌いになっていくのかもしれない。
夏フェスの夜の空気に浸りながら、ホテルで過ごして適当に帰る、そんな夏だけは好きでいたい。