去年の4月に正社員になってさあ、
3ヶ月研修を受けた。
7月からプロジェクトに配属されて、
今年の6月末まで同じ上司のもとで働いてた。
もうその上司と絶望的に性格が合わなくて、
さらには仕事の内容も全然力は付かないわ面白くもないわでもう毎日毎日泣いて吐いて仕事してた。
まあだいぶサボってたけど。
3月に一度限界なんで辞めたいですって言ったんだけど、
その時は現状の環境を少し変えてくれるってことと、6月からその上司のとこじゃなくなるってことを教えてもらって、
俺も1年経つ前に辞めたくはないし続けることにした。
4月、突然「7月から3ヶ月栃木常駐ね」と言われた。
「(は…?)それ、もう決定ですか?」
と言うと
「うん、何かダメなの?」
と言われた。
ダメだろ。せめて先に言えよ。
まあそう思いつつ経験か〜と思い行くことにした。
6月、上司との関係に限界が来た。
どんどん朝起きられなくなり遅刻、
その遅刻を咎められることでさらに仕事が手につかない、
またストレスで起きられなくなる
という無限ループ。
その上司のもとにいるのも残り1週間だというのに「有給全部使うんで6月末まで休ませてください」と言った。
社長から一度直接話そうと言われ本社に行った。
社長自身もその上司とは話しづらいと言ってくれて悪口大会になった。
その日は気分は晴れたけど、それでも仕事に戻る気にはなれず、最後の1週間は上の計らいでその上司との接点を無くしてくれたから休まずに働いた。
7月、栃木へ行った。
俺は田舎をナメていた。
配属された勤務地は新幹線停車駅から在来線で2駅、そこからバスのド田舎工場地帯だ。
まず新幹線が到着して在来線に乗り換えようと思ったらそこで30分待たされた。
全く新幹線の意味がない。
まあ車があれば生活できる地域ではあるが、西の方とはいえ東京で生まれ育った俺には電車とバスで移動出来ない場所など住めたものではなかった。
せめて車が支給されればまだ良かったんだが。
業務を行う部屋も窓のない殺風景な開発室。
仕事の内容も別に面白いわけではない。
業務中に行く場所なんてトイレと自販機だけ。
服装は客先のためスーツ強制。
当然フル出勤。
本当にナメてた、無理だこれは。
普通の人ならできるのかもしれないがこれは無理だ。
ホテルに着いても何もやることもない。
家賃も普通にもったいない。
「うわやば…」と文章で感じさせるのはなかなか難しいが、あの街全体を覆う田舎の閉鎖的な雰囲気から俺はもう耐えられなかった。
誰もがそこにずっといることを当たり前と思っているような、ただ「目の前にここがあるから」という理由で暮らしていそうな、昼休憩になれば決められた時間にみんな同じ作業服を着て毎日同じ食堂で上手くもない安い飯を食う刑務所のような、
仕事中もそれ以外も、全てが何かに支配されてるようなとにかく気持ちの悪い場所だった。
1週目が終わった。
金曜日になり、爆速で東京へ帰る。
別に栃木のホテルにいてもいいんだが、こんな場所に休日までいることには到底耐えられなかった。
やることもなければ移動手段もないから行くところもないし。
日曜日、俺は朝起きるのが苦手だから夜前乗りする予定だった。
が、いざ日曜になってみると休みが短すぎる。
あのストレスに平日耐えて、なお前日の晩から栃木へ行くなどとても足が動かなかった。
月曜日朝、吐きそうになりながら5時起きで栃木へ向かった。
完全に限界だった。
ずっと吐き気がしてた。
クソ暑い田舎を歩いてバスに乗る。
そのバスに乗るまでも電車の本数が少ないから死ぬほど待たされる。
また殺風景な仕事場に着く。
今日から5日間、また機械のように働くのだ。
もう無理だった。
甘いのはわかってる、わかってても無理なものは無理、飛ぶくらいなら…と社長に無理です帰ります辞めますとメールした。
電話が来てなんとかならないかと言われたけどそれはこっちのセリフだ、なんとかしてくれ。
「帰る」の一点張りで俺はその日仕事が終わって適当に見つけたラーメン屋で最後の晩餐を食って東京へ帰った。
その日から今日までずっとニート生活だ。
まだ完全に手続きはしていないが仕事は辞める。
無理なもんは無理だった。
またウーバーイーツとかやりながら、適当に暮らす。
みんな一生懸命働いてんのに俺だけゴミクズでごめんね。