未経験でのエンジニアというのはほとんどがいわゆるSESというやつである。
SESとは、System Engineering Serviceの略で(今調べた)つまり「派遣のエンジニア」である。
ネットでこのSESってやつを検索すると、「SES やめとけ」「SES 闇」「SES きつい」「SES 終わり」などとマジでネガティブなワードしか出てこないが、正直そんなのは所属先の企業と配属先の環境によるだろう。
むしろ逆に、一つの会社にいながらさまざまなプロジェクトに携われるというメリットもある。
私も例に漏れずいわゆるSESをやっている会社に入社して、6月までで研修を終え7月からはいよいよどこかのプロジェクト先に配属となる。
配属の際には配属先の人との面談というのがあるらしく(「面接」ではないところが優しい)、私も経歴書というものを書いて昨日面談を行ってきた。
上司から斡旋された配属先の面談に行くわけだが、この上司、土曜の朝からメールを見ろとLINEを送ってきたりするデリカシー&プライバシー皆無昭和脳筋老害で、まあ人は悪くないがそういうところは最悪である。
ここで昔の話をするが、
俺も大学3年生の時に2ヶ月くらい就活をしたことがある。
行きたかった企業はITコンサル系の会社だ。
シンプルにコンサルという業務はいろんな経営に関われて、自分が考えた施策の結果として売上が上がり企業も成長していく、当然喜んでももらえる、
というわけで頭使いたい何か生み出したい人に感謝されたい承認欲求満たしたいな俺にぴったりで、さらには調べてみたら高収入というお金が欲しくてたまらない俺にはぴぴぴったりな職業であった。
さらには、俺は元々パソコンとかスマホとかガジェット系が好きでIT系で働いてみたいとも思っていたのでITコンサルというのが一番目指したいものだったのである。
が、しかし、コンサルというのはまさかの就活をガチでやっている人たちにとって大手商社などに並んで一番狙いたい業界だったらしい。
ふざけんな、商社とかいう人のコマとして働くことでも生きていける人間がこの俺がやりたいことに介入してくんじゃねえというとてつもない怒りはそいつらの「就活努力」に掻き消され、俺の内定は一つも出なかったしそもそも俺は休学していたせいで卒業もできなかったことに後から気付いた。
でもそのことを話したら「後程ご連絡します!」と言って未だに連絡を寄越さないレバレジーズと、32歳のくせにハゲてる面接官に落とされたフューチャーアーキテクトだけはマジで許してない。
コンサルっていう仕事はそもそも就職が厳しいし(前も書いたけどアクセンチュアとかインターン書類で落とされた)、そっちを削られた分俺はITの方を取ってエンジニアとして就職した。
なんだかんだエンジニアも勉強することは多いけど、プログラム書いて何かを作るっていうのは興味のあったことだし大都会の会社で人も良いとこに就職できたのは嬉しい。
そんな中、営業を担当しているそのデリカシー&プライバシー皆無昭和脳筋老害上司がまさかのITコンサル案件を数ヶ月前に取ってきたらしい。
そして、なぜか俺は社内でコミュニケーション能力がめちゃくちゃ評価されているので(たぶんIT業界って本当に笑えないレベルでコミュ力終わってる奴が結構いる)、そのコミュ力を活かしてこのコンサル案件に参加してみないかと言われた。
仕事内容を聞いたら、
最近企業がよく導入し始めているシステムがあって、そのシステムの中にも種類があるからその会社にどのシステムがあっているかを検討して、必要なら自分で作ったり買ってきたりして最適なものを見つけ企業の経営を発展させることらしい。
まあ新人にそんな立派なことができるわけはないんだが、最終的な到達地点としては願ってもない最高の案件である。
すぐにやりたいですと返事をし、昨日の面談が設定された。
面談相手は結構大手の人でしかも大手コンサル出身ってことでめちゃくちゃ緊張した。
業務コンサルと開発系どっちをやりたいかとかいろいろ訊かれたけど正直まあよくわからないしなんとなく答えて、でも途中でこっちに挑戦してみたいとか思ったらしっかりと自分の意見を言ってくれればそういうこともできるっていうまさにコンサル企業の説明会で聞くようなワードを言われたのでどこまで信用できるかとか知らんけどそんなん全部やってみなきゃわかんないしまじでやらせてくれ!って感じだった。
久しぶりにあんな緊張したけど、会社の力もあって面談終了5分後には上司から合格との連絡が入った。
この間就職!って言ってて、いよいよもう配属である。
こんな、こんな流れでまさか自分のやりたいことにすぐ行き着けるだなんて思ってもみなかった。
ここで何を出来るかはまだ具体的にはわからないけど、俺は本当に人生の本当に間違っちゃいけないところでの運がとてつもなく良い。
3周遅れで就職したってのは本当に間違っちゃいけないところだったのかもしれないけど、正直俺はこの3年の遅れがなかったらずっとサラリーマンに文句を言って全く受け入れられていなかったと思う。
だから最近はこの3年は必要だったと思っているし、これから頑張って10年後くらいにはまともになっていたいなと思っている。
合格通知後、デリカシー&プライバシー皆無昭和脳筋老害上司が21時に電話かけてきた。
他の電話出てたし酒飲んでたししばらく無視してたけどさすがに電話きすぎてて無理っぽくて掛け直した。
なんとか10分で終わってよかった。
運良き人生、7月からも続ける予定。